近年、自然災害の発生率が急激に高まる中、各分野で防災意識を高く持って対策に取り組むことが求められています。当院では院長の指示のもと、防災士資格・防火管理者資格を有するスタッフを災害対策委員長におき、災害対策委員会が中心となり安全で安心な透析治療の継続を目標に活動しています。
ハード面では、全館で電気使用が可能な大型自家発電機を設置しており、停電時にも透析機器の稼働はもちろん、エアコンやその他の機器も使用でき、ほぼ通常の電力供給を可能にしています。透析治療に関連する水処理装置や多人数用透析液供給装置・透析液溶解装置等の主装置は天井吊り下げ式の固定を、配管はフレキシブル化することで十分な対策を講じています。また、水源は地下水で、安定供給が担保できています。
ソフト面では、熊本地震や2021年7月豪雨の経験を活かし、「実際に活用できる対策」を目標に、災害対策委員会でマニュアルの改訂や必要物品の検討などを行っています。また、防災士による年1回の院内勉強会および毎月実施する研修会を通して、知識の向上を図りより効果的な防災対策へと繋げています。
大きな災害が発生すると、行政の力だけでは対応が困難となる事から、現在、国は地域による防災力向上に力を入れています。このような動向を踏まえ、当院でも熊本県透析施設協議会や日本透析医学会と連携しながら、災害が起きる前の防災力の向上を目指しています。
2024年7月、気象レベルに準じた各部署のタイムラインを作成しました。大型自家発電機
天井吊り下げ式の固定